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特集 第4回 資 源

地球環境を守るため、今、資源の3R(Redu-ce,Reuse,Recycle)が叫ばれています。
限りある資源の有効利用について考えてみました。

NYKNews Vol.4(2007年11月掲載)

 

高速道路のパーキングで、懐かしいびん入りの牛乳が、これまた懐かしいガラスの引き戸の冷蔵ケースに並べられて売られていました。
白い牛乳にコーヒー牛乳、そしてフルーツ牛乳。
私は子どもの頃大好きだったコーヒー牛乳を、子どもたちは初めて見たというフルーツ牛乳を手にとりました。
一口飲んで感激しました。懐かしい味はもちろんのこと、なんといってもガラスびんの口あたりの優しさ!
飲み終えて空になったびんを脇に置いてあるケースに戻しました。洗われてまた誇らしげにショーケースに並ぶ姿を思いながら…。
子どもの頃は牛乳もジュースも炭酸飲料もみんなびんで、今叫ばれているリユースがあたりまえでした。

 

今、地球環境を守るために提唱されているのが3R(Reduce:発生抑制、Reuse:再使用、Recycle:再資源化)。資源を大切に循環させて使うためのキーワードです。
そう考えますと、洗って繰り返し使えるリターナブルびんは、環境に優しい優れた容器と言えるでしょう。 

 

そのリターナブルびんを例にとり、3Rについて考えてみました。

 

Reduce:
3Rの中でも最も重要といわれているものですが、今様々な種類のびんで軽量化が進められています。
びんを薄くする上で必要不可欠になってくるのがびんの強度の確保ですが、ガラスの品質を向上させたり、外表面のコーティングを強化するなど研究が進められ、このため繰り返し洗浄しても傷がつきにくくなり、使用できる回数も従来より飛躍的に向上しました。
びんを軽量化したことで、生産時、輸送時に使用される資源や燃料が減少し、さらにCO2の排出量の削減にもつながっています。

 

Reuse:
ビールびんでは、空きびんを酒屋などに持って行くと一本あたり五円返金されるというシステム(販売店が販売時に容器の保証金を含んだ金額を預かり、空きびんと引き換えに保証金を返金するデポジット制度)は1974年に導入されましたが、その優れたアイディアにより、その回収率は100%に近いと言われています。

 

Recycle:
繰り返し使われた後、ヒビなどが入って再使用できなくなったびんは、砕かれ溶かされて、また新たなガラスびんに生まれかわります。

 

ビールびんや酒びんのリユース率が高いのは、各メーカーがびんの規格を同じにし、企業の垣根を越えて協力し合っていることが大きな要因と言えるでしょう。
この古くから引き継がれている精神こそが、今まさに3Rの最先端であり、そして限りある貴重な資源を有効に使うヒントになると思われます。

 

特集 第5回 未来のために

地球環境を守るため、今、資源の3R(Redu-ce,Reuse,Recycle)が叫ばれています。
限りある資源の有効利用について考えてみました。

NYKNews Vol.5(2008年1月掲載)

 

娘とふたりミュージカルを観ました。劇団四季の「ウエストサイド物語」。
私は独身の頃二度観ているので、今回は十数年ぶり三度目の観劇です。
懐かしい音楽とともに、青春時代がよみがえり、また、娘とともに観る幸せに心がふるえました。
もう一度観たいと切望するものの、チケットは一枚一万円ほどするためままならず…。
そこで映画のDVDを購入しました。

 

舞台はアメリカ・ニューヨークのウエストサイド。敵対する不良グループ、ジェット団とシャーク団。そのジェット団の元リーダー・トニーと、シャーク団リーダーの妹マリアとの儚くせつない恋物語です。
「トゥナイト」を始めとする名曲の数々と、完成度の高いダンスナンバー。
何度見ても惹きつけられ胸が高鳴りますが、ブロードウェイの劇場での初演は1957年(映画公開は1961年)ですから、50年前の作品なのです。
半世紀たっても色褪せることのない作品にふれ、50年後、100年後に思いをはせました。

 

100年後、私たちの地球は青いままでしょうか。
このまま温暖化が進めば、氷が溶けて海水面が上昇し、陸地が狭くなると言われています。その狭い陸地に私たちが廃棄したゴミが残り、あふれ…。
そうならないように、青く美しい地球を守らなければなりません。

 

1997年に「容器包装リサイクル法」、2001年に「家電リサイクル法」が施行され、自治体・事業者・消費者ともに「リサイクル」の意識は高まってきました。 
しかし、リサイクルには多額の費用と膨大なエネルギー、貴重な資源さえも費やし、さらにはその過程でCO2も排出してしまいます。

 

リサイクルはもちろん大切ですが、その前に、買った物は長く使うということが第一。
そのためには、私たち"ものづくり"に携わる者が、ゴミにならずに永く使える良い物を作らなければなりません。
私たちはそれを使命と感じています。100年たっても、今と同じ状態で使える物を産み出さなくてはならないと。

 

100年後、私の末の4歳の息子はこの地球に生きているかもしれません。
その頃も風がきらめき、小鳥が歌う穏やかな星でありますように…。

 

50年後も100年後もその先にも安全な未来が在るよう、そしていつまでも安心して水を飲むことができるよう、(株)エヌ・ワイ・ケイは心をこめて"ものづくり"に励んでまいります。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

特集 第6回 責任を持つということ

作った人は作ったものに
売った人は売ったものに
買った人は買ったものに

NYKNews Vol.6(2008年3月掲載)

 

小学校卒業を数ヵ月後に控えたある日、息子のランドセルの肩ベルトが切れました。
あと少しなので、違うカバンで通えばよいかと思いましたが、本人にとっては大好きなおじいちゃんがプレゼントしてくれた大事で愛着のあるランドセル。
卒業までこのランドセルで通いたいと言うので修理に出すことにしました。

 

たしか、6年保証がついていたはず…と、保証書を探しましたが、どこを探しても見当たりません。
保証書がない場合は修理にいくらくらいかかるのか、購入したデパートに問い合わせてみました。
すると「保証書はなくても大丈夫です。無料で修理させていただきます。」との丁寧な答えが返ってきました。保証書もレシートもないのに!
さらに「修理の間お使い下さい」と差し出された替わりのランドセルは、たまたまかもしれませんが新品でした。使いこんだ汚れたものが出てきても不思議ではないところです。
お客さまを大切にするということはこういうことなのだと深く学びました。

 

修理が終わり取りに行くと、切れた肩ベルトはもちろんのこと、もう片方も新品に取り換えられていました。
メーカー、職人さん、デパート、そして物を大切にする息子の思いがこめられた、古いけれど新しい世界にひとつしかないランドセルができあがりました。

 

ところで高学年になってからランドセルが壊れた場合、修理に出す人はどれくらいいるのでしょうか。
小学1年生といえば少し前まで幼稚園児、それが6年生になる頃には大人と同じ位の背丈になる子もいて、小学校の6年間の成長は著しいものです。
その上元気いっぱいの小学生が6年間毎日使うのですから傷んで当たり前。
でも何年くらい安全に使えるのか、どこが傷むのか、どこを補強したら6年間安心して使える丈夫なランドセルを作ることができるのか。
6年保証は親にとってはもちろん有難いですが、メーカーにとっても活きたデータを収集するまたとないチャンスであり、より良いランドセルを作るためには最良のシステムといえるかもしれません。

 

もうすぐ卒業式を迎える小学6年生の息子の背には小さくなったランドセル。その後ろ姿を見送る朝もあとわずかとなりました。
その息子が中学生となるこの4月、末の息子は幼稚園の年長組に進みます。
来年の今頃は、わが家にまたピカピカのランドセルが来ることでしょう。
もちろん、お客さまを大切にする信頼できるあのデパートで、そして責任を持って修理してくれたあのメーカーのランドセルを買おうと思っています。

 

 

特集 第7回~第9回

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