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特集 第7回 信頼の鏡

ピカピカに磨かれた鏡、曇った鏡。
その鏡に映るものは…。

NYKNews Vol.7(2008年5月掲載)

 

車を買う時はいくつかディーラーを回ります。
どこでも飲み物をすすめられ、同行した家族全員でご馳走になりますが、良く磨かれたカップやグラスで飲み物が出てくる所もあれば、茶渋がついたカップや曇ってベタベタしていかにも不衛生なコップで出される所もあり、私は前者の場合は信用できるナと思い、後者の時は不安だからここで買うのはやめておこうと思います。
そのメーカーの“車に対する思い”や“お客さまに対する思い”がそこに凝縮されて表れていると思うからです。
車の製造に携わっている人も販売に携わっている人も、同じ社員教育を受け、同じ社風の元で働いているのですから。

 

さて、ある日子どもが塾に行きたいと言い出し、塾を探すことになりました。
いくつかの塾に問い合わせの電話をかけましたが女性のオペレーターが出ることが多く、しかも「今かけた塾にまたかけてしまったか。」と思うほどどこも同じ声で同じ話し方。その機械的で表面的な声に不安さえ覚えました。
案の定「ご希望の教室からお電話をします。」と言ったきり何日たっても連絡がなかったり、受講料の安さをうたっている塾では教材費が高かったり…。また何かにつけ「無料」を強調している塾では、その分を在塾生が負担すると思われ…。

 

何軒かけたでしょうか。電話の向こうから「はい、○○です。」と明るくさわやかな声が返ってきました。
その女性はその教室の事務の方らしく、こちらが何を質問してもすぐに答えることができ、しかも丁寧な受け答え。
電話の応対ひとつにもその塾の方針や考え方が表れると思われ、受講生ひとりひとりを大切にしそれぞれの子どもに応じた指導をしてくれるのではないか、少なくともこの女性が教室にいるのだから安心して子どもを通わせることができると思い、その塾に決めたのでした。

 

これは3年前の春のことです。
その女性は残念ながらそのあと転勤してしまいましたが、授業が終わったあと外に出て子どもの後ろ姿が見えなくなるまで見送って下さる先生がいたり、またある雨の日には「いつも掃除をしてくれている人が、自転車のサドルを拭いてくれたんだよ。」と子どもたちを大事に思って下さる方がいたり…。
子どもは「授業は面白いし休み時間に先生と話すのも楽しい。」と、4年目となる今年もその塾に通い続けています。
何よりも学ぶ楽しさを知り、知識欲も芽生え、将来への夢も果てしなく広がっているようです。

 

電話で応対する人や、お客さんに直接接する人は、その企業などの顔であり“鏡”です。
その人の目や声、態度には、その企業の“商品の確かさ”や“誠意”が映っていると思うのです。

 

特集 第8回 熱意というエネルギー

ひとりひとりの熱い想いが地球を守り、
未来をつくる。

NYKNews Vol.8(2008年7月掲載)

 

スーパーマーケットの乳製品コーナーの前で、マーガリンをきらしていたことを思い出しました。
馴染みの物を手にとりましたが、ふと箱に入っていない本体のみのマーガリンが目に入りました。
確かに外箱は家に帰ったらすぐ取り除いてしまうもの。そういった“古紙”で、私の家の古紙を入れておく袋は、わずかひと月であふれてしまいます。
私は迷わず箱のない商品を購入しまし
た。

 

さて私の家では、箱に入っていないボックスティッシュと芯のないトイレットペーパーを使っています。
ティッシュは紙箱の替わりにビニールの袋に入っており、使い終わったあとのゴミがとても小さい。
また、トイレットペーパーは芯が残らないので、ゴミが出ません。

 

ところで、これらは購入する時に“エコ商品”であることがわかりますが、使い終わった時に初めてそれと気付く場合もあります。
たとえばビン入りの調味料。中身がなくなり資源ゴミとして分別する際に、ラベルがスルッと剥がれ、プラスチックのフタがスポッと気持ち良くはずれるものがあります(そうでないものが
多)。
アルミホイルは、その切り口が紙製の刃のものが多く、また外箱自体が波型にカットされているものもあり、いずれにしてもそのまま古紙としてリサイクルできるというもの。
一方ラップの箱の刃は、ラップの材質上か金属のものが多いので(紙刃のものもあり)使用後は金属の刃を剥がして古紙と金属に分別しなければなりませんが、剥がす時に怪我をしそうになるものが多い中、スッと剥がしやすいものもあります。

 

リサイクルが面倒であれば分別されず
“ゴミ”になってしまうもの。自分たちのつくる製品が地球を汚してはいけない。そんなメーカーの想いがそれらの製品に触れた時に熱く伝わってくるのです。

 

企業を支えるひとりひとりが、日頃から“エコロジー”を意識していなければ、容器にまで思いが及ばないはず。
〔省エネルギー対策はもとより、徹底したゴミの分別、書類や梱包など資源の使用の削減(これは同時にゴミの削減にも繋がるというもの)、公共交通機関や自転車を利用しての移動など。〕
労力を惜しまず、無駄を省く。研ぎ澄まされた環境意識=「熱意」というエネルギーなくして、称賛され納得される“エコ商品”は誕生しないことでしょう。

 

環境問題に前向きに誠実に取り組む企業を応援するため、そして今後さらに地球に優しい製品を開発してもらうために、私はそれらの製品を購入することで、誇りを持って開発チームの一員に加わりたいと思います。

 

特集 第9回 原点を見つめて

確かなものを大事に使う。
当たり前を当たり前に。

NYKNews Vol.9(2008年9月掲載)

 

ある朝、幼稚園に通う息子の弁当を作っている最中に、突然電子レンジが動かなくなりました。息子が「これだけは入れてネ!」と言っているミニアメリカンドッグを作ることができなくなり、朝から大慌て。
我が家のオーブンレンジは購入してから16年、料理にお菓子作りに温めにとフル回転でしたが、一度も故障することなく使い続けてきました。
ピザ・ハンバーグ・クッキーetc…。スイッチひとつでできる料理の美味しさは少しも衰えず、16年前のそのメーカーの技術の確かさに今さらながら驚きます。

 

ところで、16年というのはかなり長持ちでしょうか。
少し前までは電化製品は長く使うのが当たり前でした。実家の冷蔵庫や洗濯機は何十年も使っていたように思います。
機能が冷やすだけ、回すだけだったから…? そればかりではないはず。メーカーが“丈夫で長持ち”する製品を作り、そして人々がそれらを大事に使っていたからでしょう。
また、ちょっと調子が悪いと、町の電器屋さんがすぐに直してくれたということも、長持ちの秘訣になっていたのかもしれません。

 

オーブンレンジに次いで我が家に長くあるのは食器洗い機。家族が多いので毎日酷使していますが、こちらも10年を越えました。
何度か故障し修理をしましたが、システムキッチンに組み込まれているためその都度出張費がかかり、修理代は一回2万円を超えることもしばしば。今まで4~5回は修理をしましたので、金額だけ考えますと最新型の食器洗い機が買えたでしょうか。
しかし買い替えるとなると大工事になるため、本音を言えば仕方なく修理し続けてきたわけですが、結果的にはまだまだ活躍できるものを粗大ゴミの山に埋もらせずにすみました。
今日も、快調な音で食器をピカピカに洗ってくれています。

 

電化製品に限らず、どんなものでも手軽に手に入る昨今、安価なものを消耗品とばかりに購入してしまいがちですが、確かな品質の良い製品でしたら、きちんとメンテナンスをし、傷んだところを修理すれば長く使えるもの。
買い替えのサイクルが早ければ、瞬く間に地球はゴミに埋まってしまうでしょう。

 

目先のことにとらわれず、遥か未来を見つめたものづくりに取り組んでいる企業の製品は、細部にいたるまでその“こころ”が行き届き、人にも地球にも優しいものとなっているはず。
そのような製品でしたら、時折その声に耳を傾けていけば、いつまでも良きパートナーとして力を発揮してくれると思うのです。

 

特集 第10回~第12回

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